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「ただいまー」


 そのまま帰宅したカナン。思わぬ物が手に入って鼻歌を歌いながらウキウキしている。


「にいちゃんきょうは、なにしてたの?」


 妹のカタリナ、カナンの2つ下で3歳。金髪が似合う幼女だ。


「今日は本屋さんに行ってきたんだ」


 何故か子供のカナンは1人で出歩いて良いっていう両親。放任なのか信頼されてるのか、この国がそういう所なのか、カナンは疑問に思うが。実際の所、男の扱いはそんな物なのだ。


「リナもいきたかった」


 流石に3歳の女の子を連れて出歩くのは、両親が許さないだろう。正直大人に負けないくらい強いので問題は無いのだが、今のところカナンはただの5歳児になりきっている。


「ははっ、あと2年くらいしたら連れてってやるよ」


 さらさらの金髪の頭を撫でる。カタリナは嬉しいのかにやけている。しかし怒っているんだぞとアピールしているのか、頬を膨らませてぷんぷんしている。


「むぅー」


 リナはよく出かけたがる。主に図書館やら本屋等。

 だから本好きで知られるカナンは、よくロックオンされているのだ。


「まずは字のお勉強してからだぞ」

「ぶー」


 駄々をこねる妹は可愛い。将来エレン姉さんと一緒で美人さんになるだろうなと、微笑みながら頭を撫でる。


 だが、カタリナは頭が良い。

 カナンに隠しているようだが、見ていてわかってしまう程。

 多分字も読めるし書けるのだろう。

 この前カナンが持っている、難しい方の勇者と聖女の本を読んでいたのを見かけたばかりだ。


 カタリナはとても可愛がられる。外を出ても知らない人に可愛がられる。カナンは不思議でならない。


(どうして魔力を放出している?まるでチャームをかけているようにだ)


 カナンはきっと何かあると疑う。よくボーッとして。それが何なのかは分からないが、ふとした時に転生者なのかなど疑ってしまうのだ。


 試しに路地裏の地面に『おっぱい』と書いたものをさりげなく見せてみたが特に気にしていないようだった。


(この世界か違う世界の転生者か?)


(考えすぎか?)


(でも兄としてリナを見守らなきゃな。リナの事は好きだ)


(間違った道に行かない様に)

チャーム~闇属性中位魔法、対象を魅了する。薄く振り撒けば好かれやすい様になる




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