表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
56/285

原始の輝き

 ダイヤモンドの輝く身体。

 後ろが透けて見えるくらいの透明度。

 赤色と黄色に煌めくその身体は、腰から上が存在しており、頭と一対の腕。


 動く必要が無いと言わんばかりの身体は…


 絶対的な自信。

 絶対的な防御力。

 絶対種と呼ばれる存在が、進化した存在。



「新しい種族の誕生? …なのか?」

「歴史的瞬間だね」

「見た限りでは、変身した身体にまだ対応していない筈だ。アイは防御に専念してくれ。少し相性悪いだろ?」

「そうね。アキを守る」


 アイは藍色の魔方陣を出現させ、


「絶海・纏」


 圧縮した海が二人を包む。


「ありがとう。ダイヤモンドだから…きっと衝撃が一番有効だよな」


 魔法を発動。

 灰色の魔法陣を重ね掛けする。


「__オーバーウェルム・ストレングス」


 強化魔法を掛け、オリジンに向かって走る。

 素早く懐に入り込み、掌を当てる。


「__インパクト!」

 ドンッ!__衝撃が襲う。

「ショック!」

 ドンッ!__身体が仰け反り。

「クラッシュ!」

 ドンッ!__上からの叩き付け。

「ストライク!」

 ドンッ!__追撃の打撃。

「シュラーク!」

 ボンッ!__みぞおちに超衝撃。


 衝撃を重ねることにより、少しずつ欠けさせていく。


 欠ける身体に、オリジンが苛立つ様に暴れだした。

『オオオオオォォォォォ!』


 ブンブンと腕を回すが、カナンは躱す。


「このスピードならいける! インパクトバラージ」


 ドドドド!__衝撃が連続してオリジンを襲う。

 パラパラと欠けていく身体。


「このままなら! クラッシュバラージ!」


 ガガガガ!__衝撃が衝突し合い、増幅。

 削られていく身体。



 暴れるのを諦めオリジンは別の行動に出る。

 ブォンッ!__赤色の魔法陣が出現した。


「げっ! 魔法陣展開出来るのかよ!」


 魔法陣が輝いた瞬間…火炎放射、否、炎のレーザーが放たれる。


 ゴーーーー!__速すぎて避けられずカナンに直撃。


「アキ!」


 カナンは腕を交差させ、防御したが数十メートル吹っ飛ばされた。


「__ぐっ……効くなあ」


 纏った絶海は全て蒸発し、全身に火傷を負っていた。

 火山灰が太陽を遮り、曇った空を見上げながら、カナンは乾いた笑いを浮かべる。威力が高過ぎる…と。


「なんとか…無事だ」


 回復の魔法を発動。


「__ハイヒール」


 少しずつ火傷が治っていく中、先程の攻撃を思い出しながら、「……火力やべえな」思わず口に出した。


 アイも少し焦っている様子で、「時間加速する?」時間稼ぎを提案してくる。


「いや…打開策が___っ!ははっ、やっぱり再生するか」


 よく見ると欠けた場所が修復している。

 大地と繋がっている限り再生する身体。持久戦は期待出来なかった。


 再び、赤色の魔法陣が出現する。


「っ! 来た! 横に退避!」


 ゴーーーー!__炎のレーザーが横を掠める。

 心臓がバクバクと鳴り、冷や汗が止まらない。

 一撃で致命傷になるレーザー。ここまで超火力な攻撃は初めてだった。


「どうする? 衝撃は時間がかかる。一撃で決めないとレーザーが来る…」


 次々と赤色の魔法陣が出現。

 アイがため息を付きながら、藍色の魔法陣を複数出現させる。


「仕方無い…防御するよ。絶海・圧壁」


 圧縮した海が壁となってそびえ立ち、ゴーーーー!__と赤色のレーザーが放たれる。

 海が蒸発していく。全て蒸発する前に、新しい海を圧縮し防御する。なんとか威力を抑え、回避に成功。


「ナイス、アイ」

「まかせて」

「この超防御に対抗出来るのって……ジ・エンドぐらいしかねえな……消滅魔法は下手したら俺も死ぬ」

(やるか?いや___っ!あれなら!でもアイに負担が)


「アイ」

「いいよ」

「ははっ、まだなんも言ってねえよ。頼めるか?」

「フフフ、がってん」


 信頼を受け取り、カナンは魔法を発動する。

 紫、灰色の巨大な魔方陣を展開。


 決意の表情で、魔力を込める。


「…今から魔法を作る……マジックカルキュレイト・アクセラレーション」






オーバーウェルム・ストレングス~無属性複合超位魔法、至近距離の物理特化にさせる、相手に触れインパクトなどキーワードで技を発動出来る


マジックカルキュレイト・アクセラレーション~無、時間属性複合禁術、自分の時間を加速し、演算能力も加速、長時間使用すると脳が焼ける程の負担がある

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ