精霊の依頼
平日は空気の様に過ごし、次の休日。リビングに行くと兄妹が揃っていたのでカナンも椅子に座りぐてっとする。
「おはよー」
「おはよう、カナン」
「そういえば姉さんって好きな人居ないの?」
「うーん、いないよ?」
「告白とかされるんでしょ?」
(確か姉さんは初等部の生徒会副会長だっけ、壇上の姉さんが見れないとか辛い)
「そうだねえ、でも断ってるよ」
「そうなんだ、試しに付き合うとかあるでしょ?」
「あーそれはねえ…」
エレンは横に座っているブライトを見る。そしてため息を一つ。
「兄さんより格好いい人って居ないのよ」
「あ、うん…そうだね…」
ブライトは格好いい。
今は中等部、初等部では生徒会の会長をしていた。
リーダーシップがあり、頭も良い。カナンとは違って性格も良い。
なので女子にかなりモテる。しかし男子に妬まれるかと思えば、男子の交流を大事にするから好かれている。
友達の居ないカナンとは正反対の人間だ。
「いい人居るといいね……」
(周りの男子は不憫だな)
ブライトが苦笑している。オードはふーんと言いながらフンフンしている。
姉の将来が不安。
「姉さんが良いなら俺が姉さんと結婚するよ?」
(いや、まじで、本気で、本気と書いてマジで)
「ふふっ、ありがとね」
それを横で聞いていた妹は驚愕し、
「まけない」
これから奮闘する。
家族とのふれあいが終わり、カナンは1人家を出る。
そして精霊の森へ来た。
防具屋はまた今度にした様だ。
『カナン』
「やあリーリア。本読みに来たよ」
『おねがい……ある』
「お願い?どうした?」
『ほかのせいれい…たすけて』
「他のってえと、違う地域の精霊か?」
(精霊の森と世界樹の森以外にも居るらしいけど場所知らないな)
『うん…まもの』
(確か精霊同士は遠くても交信出来るんだったか…)
「エレメンタルイーターか?」
『わかんない…』
「そっか、困ってるならいいぞー。精霊や妖精達の願いはいつでも聞くからな」
(人間と違って素直だから助けたいし)
『ありがとう』
「んで、何処にいる?ヤバいヤツなら早めにやらなきゃまずいだろ?」
『うん…きたのもり』
「北?地図見るか…」
本屋で買った地図を見る。簡易的な地図で山と道と街の名前が書いてある物。
「山を越えたら街があるな、スノードロップってーとこ」
(寒いかなー)
『ゆき…ふるかも』
「そっか、まあ防寒着あるから行ってみるか」
『リーリア…じゃまなる…まってる』
「リーリアはその方がいいな。んーまあ、行けばわかるかな」
精霊の依頼で北に向かう。




