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夜のデートへ

ひとり言ですが…私、190連勤突入しましてねぇ。あと少しで200連勤ですよ…

「………」



 バシュンと転移した先、3つの黒い扉の前に到着。左にあるグリーダの部屋からは、扉の裏に気配がある。とりあえず反応があるまでしばらく放置する事に。



「………」


 コンコン「マスター?居るんですよね?グリーダちゃんですよ?開けて下さい。……マスター?グリーダちゃんですよ?…開けて下さい……あれ?ほんとに居ない?あれ?目から汗が…」


「………」


「ますたぁ…寂しいよぉ…ますたぁ…開けてよぉ…うぅ…」



「…グリーダ。来たぞ」

「_っ!マスター!私も今来た所ですよー!奇遇ですねー!」



 扉を開けてやると、ふふふーと満面の笑みをしたグリーダが出迎える。少し目元が赤いが、カナンは触れない様にして挨拶をした。



「そうか…(少しだけ優しくするかな)…聞きたかったんだけど、扉の先はダンジョンコアがあるのか?」


「はい!でも今改装中なんですよ!行ってもコアと宝箱しか無いですよ」

「へー。宝箱って何が入ってるんだ?」


「宝箱は属性水晶が何個かと、願いの宝珠、後は考え中ですねー。まぁマスターは願い魔法を使えるんで、願いの宝珠なんて必要無いんですけど」


「一応死者蘇生も出来るからあった方が良いじゃないか?」



 願いを叶えられる宝珠。手にした者は一国の王になった者もいる程に、誰もが欲しがる貴重なアイテム。



「いや、マスター蘇生魔法使えるじゃないですか。願い魔法も使えば、割りと難易度下がりますよ?」


「いや、まぁそうだけど…じゃあこの部屋に入る事は無いな」

「あります!ありますよ!私とイチャイチャする為に入る必要ありますよ!」


「入らないな。でもグリーダ、外に出れるんじゃないのか?」

「条件はありますが出れますよ。その一つ、マスターがチューしてくれたら出れますよ!」


「嘘だな」「似たような物です!外に出れる様にチューして願い魔法を掛けるか、エンゲージするか、コアで設定変えるか、チューしながらエンゲージするか、こそこそ外に出るか、エッチしながらエンゲージするかですよ!」



 ふんすっと鼻息の荒いグリーダ。その目は期待に満ちている。薬指が寂しいなー、と呟いているがスルー。



「こそこそって…まぁ、エンゲージするなら月「駄目です!願い星ちゃんは駄目ですよ!私が先です!むしろ今会いに行ったら駄目です!」…それは俺の自由だろ」


「駄目ですー!行ったらマスターメロメロになっちゃうから駄目ったら駄目ですー!」


「えっ?願い魔法で人型になったの?……ちょっと見てくるわ」

「きぃぃぃ!分かりました!じゃあ私と闘って下さい!」


「なんで?」「だってマスターいつも殺し合ったら結婚してるじゃないですか!」


「いや…あっ…確かにそうだな…」



 アイ、紅羽、サティを思い浮かべる。しかし目の前でキラキラとした瞳を向けるグリーダと闘うと、ただでは済まない。先週命のやり取りをしたばかりなので、今回は見送る事にした。



「別に殺し合わなくても結婚出来「してくれるんですか!?」…するとは言ってないけど今後の行い次第かな。中身が違うっても元はあのグリーダだからな。完全に気持ちを切り換えるのは時間が掛かるぞ」


「えっ?じゃあ姿がオリジナルじゃなければ良いんですか?変身魔法で姿くらいなら変えられますよ?」



 ポンッ!とグリーダが煙に包まれ、姿が変わる。黒髪の愛嬌のある可愛らしい少女の姿に変身した。



「おい、俺の初恋の人じゃねえか。やめろ、琴美ちゃんはそんなエロい笑い方はしない。しかも本人よりも可愛いじゃねえか」

「ふふふー。結婚してくれるまで変えませんよ!今日から私は琴美ちゃんですよ!決定です!確定です!初恋の人って嬉しいですよね!しかもこの姿でオ◯ニーしたら興奮しますよね?さぁ!たーんとご覧あれ!」



 バタン。グリーダ…いや琴美が脱ぎ始めたので扉を閉める。ウザさは変わっていないが、初恋の人は卑怯だろ…そう呟いて階段を上る。



「…さて、月読に会いに行くか」



 落ち着く為に、魔法陣は使わずに階段で銀の部屋へ向かう。



「あの変身魔法って便利だよな…教えて貰えないかな?でも交換条件ありそうだから辞めとくか」



 やがて銀色の扉まで来たので開けて中に入る。今回は裏から来ているのでもう1つ扉をくぐる。



「やっぱり扉のボスを倒さないと宝箱は出ないんだな。っと着いた。月読ー。居るかー?」



 ギィと銀色の扉を開けて中に入る。そこには銀色の髪がさらさら靡く、身長170センチ程の、少し眠そうな眼をした二十歳くらいの女性が居た。白い刺繍のされた黒いワンピースに黒タイツ。その上に白衣を着ている。



「…秋、待っていた」

「女医さんスタイルだと!」


「くふっ、グリーダちゃんが教えてくれた。秋はこれも好きだと」

「ああ、大好物だ!っじゃなくてまた進化したの?」

「した。強さは変わらなかったが、これでもっと愛し合えると言われた。ディヴァイン・セイヴァー」



 ブオン!月読の身長程の、純白の剣を握りカナンに切っ先を向ける。



「さあ、殺し合おう(愛し合おう)。秋」

「うへえ…早速ですか。あっ、終わったらその剣教えて。エターナル・リヴァイブ!」



 白銀の魔方陣が展開され、白銀の光がカナンに吸い込まれる。



「じゃあ我はその魔法を教えて貰おうかな。断罪」

「パリイ」ギィン!



 鍔迫り合いをしながら笑い合う二人。夜の闘い(デート)が始まった。

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