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願い星

「名前はうざいけど実力は本物か。一目で強いって分かる」


 くるくると回る衛星を持った願い星。攻撃してくる様子は無く、静観する様に宙に浮いている。


「属性は星、白、黒か……厄介だけど、四属性は効くか」


 カナンは魔方陣を複数展開。


「キリキリキリキリ」すると魔力に反応する様に、ゆっくりと願い星が動きだした。


「丸い奴はトラウマなんだよな…どうせ身体に立体魔方陣を刻むだろうし…」


 青色、緑色の魔方陣を重ね、目一杯離れる。


「先制頂き!フル・ライトニング!」


 ドゴオオン!巨大な稲妻が落下、視界全てに電撃が走り




 カナンは再び複数の魔方陣を展開する


「今の内に考えないと……あれ?」


 稲妻が中心に集まり円を描く様に球状に停滞している


 ギュンッ!稲妻の球体が収縮していく


「_っ!やばいやばいやばい!ライトニングロッド・シールド!」


 バチバチバチバチ!収縮した稲妻が周囲に向けて一気に放電


 禁術級の稲妻が縦横無尽に放電される



 バチバチ!「ぐっ…やっぱり反射か!…ぐぐ、まだ続く」


 避雷針のシールドを展開していたカナンは次々と直撃する稲妻に防御するしかない


 ドンッ!「衝撃…までは…防げないか…ぐっ」




 やがてカッ!と光り稲妻が晴れた


「はぁ、はぁ」

「キリキリキリキリ」


 願い星は変わらず衛星を回転させながら宙に浮いている


 カナンは稲妻の衝撃を受け立つ事が出来ず、片膝を付いて願い星を見据えていた


「はぁ、はぁ…リフレクト・ミラー・フォースと同じ属性だから、そりゃ出来るか……でも100%反射はしていないな。押し切れば行けるか?_来る!」



「ギギギ」

 願い星の周りに白色の魔方陣が多数出現した



「白色!それなら!」

 カナンは黒色の魔方陣を重ねていく



「ギギギギギギ」

 バシュン!バシュン!バシュン!魔方陣から光のレーザーが放たれ


「ブラックアウト・5連シールド!」

 バシュン!バシュン!光を遮断するシールドで防御。

 しかしシールドが徐々に破壊されていく

「くっ、なんとか_」


「ギ…ガ…」

 ブオン!白銀の巨大な魔方陣が出現

「_いっ!追撃か!」


 カナンは顔を引きつらせ、直ぐ様側面に退避。魔方陣を多数配置する


「ソ…ラ…レイ」

 先の見えない天井の方からカッ!と光が溢れ


「_うおぉぉぉ!やべえぇぇぇ!」

 カナンは加速しながら全速力で駆ける


 ドゴンッ!「ひゃあ!」ドゴンッ!「ぬほぉ!」

 カナンを追い掛ける様に極太のレーザーが次々と墜ちていく


 レーザーが交差しながらカナンを追い掛け

「_っ!当たる!テレポート!」

 なんとか数メートル先に転移


 ドゴンッ!「うひゃー!」ドゴンッ!

 しかしレーザーは次々と墜ちてくる


 ドゴンッ!「はぁ、はぁ、なんとか馴れてきた!__はぁ!?」


 ギュンッ!そして見計らったかの如くレーザーの軌道が変わった

「曲がっ_ぐあぁ!」


 右半身に直撃。黒いジャージはレーザーに焼かれ、皮膚に張り付く程のダメージ


「はぁ、はぁ、最後の攻撃で良かった…ははっ、時空ジャージ貫通するとかすげえな!」


 時空の衣と同じ能力を持ったジャージを破壊する攻撃に、久しぶりの痛みを覚えたカナンは楽しそうに笑っていた。




 このままじゃ動けないので回復の魔法を発動。

「ハイヒール」

 ボロボロになり、効果の薄くなったジャージを脱ぎ捨て、魔方陣を多数出現させる。


 願い星もカナンに合わせる様に魔力の奔流が吹き荒れ、黒銀の魔方陣が出現した。



 カナンは黒、赤、紫の魔方陣を展開


「反射出来ない属性なら!デスペリア・グラビトン!」


 ズンッ!「ギギ、ダ…ク…ネス」宙に浮いていた願い星が、超重力を受け地に墜ちる


 ゴリゴリと地面にめり込んでいく


「フォ…ス」

「もういっちょ!ディメンション・バースト!」


 ボンボン!ボンボン!空間を遮断された中で爆発が起きる


「効いてる!効いてる!_あん?闇?__ボキッ__ぐあぁ!」


 願い星の魔法が発動していた


 闇の塊が激突し左足を折られる


「くっ、やるねえ!ディメンション・ライザー!」


 バチバチ!足を折られながらも遮断した空間に電撃を発生させ願い星を攻撃していく


 バチバチ!「願い星の魔力が減って来た!あと少し…_あー!まじかよ!」



 ゴオオ!最後の力を振り絞る様に魔力が立ち昇り、願い星の身体に刻まれる銀色の魔方陣


 超重力を跳ね除け、宙に浮き上がる



「やっぱりやりがった!今の内に、ハイヒール!__ふぅ、例の如く環境魔法か?解析!」


 環境魔法だと当たりを付けて魔方陣を解析していく。すると星属性の魔力しか感じない事に首を傾げた


「_は?なんで銀色だけの立体魔方陣なんだ?強化魔法か?」


 更に解析する。カナンは自分の知識と溟海に教えて貰った知識では、銀色の単色魔法は強化系しか知らない。


「……なんだそりゃ」


 銀色の魔方陣が輝き


 願い星の身体に変化が起きる


「変身魔法?…__っ!いや!違う!」


 白と黒の衛星が願い星の左右に停滞し、形が変化していく


「うわ…」


 白い球体は右手の形に

 黒い球体は左手の形に


 腕は無く、手だけが左右に浮いている


 中心に浮いていた願い星にも変化が訪れた


「……進化魔法」


 腕の無い銀色のローブに身を包んだ、フードを被る上半身の胴体に変化。そして顔が作られ


 フードから、ピエロの様に張り付いた、白と黒の笑顔の仮面が覗く。



「_っ!…ははっ!」


 カナンの頭の中に、この進化した魔物の名前が浮かんだ


「超越種、極智の銀皇(きょくちのぎんおう)


 アイの極智の皇よりも格上の存在。アイは成体になれば極智の青皇に進化出来る事が頭をよぎるが、頭を振り目の前の現実を受け止める。



「…俺より強えじゃねえか」



フル・ライトニング~青、緑色複合禁術。でっかい稲妻を落とす。元々超位魔法だが、主人公の練度が高いので禁術級の威力になる。



ギガ・ソーラレイ~願い星ちゃんが使う白、銀色複合禁術。極太レーザーの乱れ撃ち、追尾、軌道変化等ある程度は操作出来る。



ダークネス・フォース~願い星ちゃんが使う黒、銀色複合禁術。闇の力をどかんと叩き付ける。

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