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夏休みの計画

「カナン。8月に会おうねー」

「おう、暑いから身体に気を付けてな」

「「じゃあ」」


 6月末の夏休み前、学校が終わり夏休みに突入した。

 魔導具コンテストは、夏休み明けに発表すると教えられ、カナンは公的に評価されるのが久しぶりで、少しの期待とワクワク感を持っていた。


 太陽が真上に位置し日差しを受けながら、家に戻る為とぼとぼ歩きながら、東区を目指す。


『アキ、暑いわ。何もしたくない』

「石の中快適だろ、しかも煉獄の世界でピンピンしてた奴が何言ってるんだ」

『という事で、海に行きたいの』

「海を召喚出来るから行かなくて良いだろ」

『紅羽のビキニ作った「今すぐ行くか」けど問題があってね』

「問題?」

『我は行かないぞ!これのどこが水着だ!こんなの裸では無いか!絶対嫌だ!』

『だだっ子なのよ…折角マイクロビキニ作ったのに』「紅羽様!水着姿をお見せ下さい!お願いします!俺の女神様!」

『ふん、女神業は廃業した。…でも二人きりなら…いや、駄目だ駄目だ!』


『作り直すから夏休みが終わる頃に行きましょう』

「分かった。その水着はどうするんだ?」

『赤色だけど、サティさんにあげようかな。丁度F寄りのEカップ、紅羽と同じくらいだし』

「アイ様、流石ですね」


 アイと紅羽、サティは顔合わせを終えている。アキの為なら死ねる。という示し合わせたかの様な合言葉を言った三人は、固い握手を交わし、良くお喋りしている様だ。因みにエルフのおっぱいは余り大きくない。例外無くCカップが最高値。なので究極進化して壁を越えたサティは世界の宝だ。


 サティは王都と帝都を行ったり来たりしている。剣聖の称号は無理矢理返上したが、オータム流を教えるのが中途半端になっていたので、最後まで筋は通したい。そう言ってハワードさん等師範を中心にオータム流を教えている。そのお陰か門下生が倍増した。

 だがサティが結婚したと聞いて門下生達は血の涙を流したという。


「とりあえず夏休みの宿題なんて無いし、割りと自由だから予定決めとかないとなあ」

『聖女の復活ショーはいつ頃?』

「確か7月の中旬かな。店番はしなくて良いから…明日はロブ王国へ下見に行くかなー」

『リナちゃんはお泊まりしても良いって』

「ん?そうなの?」

『少し大人になったのよ』


 アイはカタリナに秋が前世に何をされたのかを少し話している。カタリナは復讐の為ならば何も言わない。無事に帰って来てくれるならそれで良い。泣きながらアイに応えた。


「それなら行くかー。サティちゃんにはオード兄さんと茜ちゃんを鍛えて貰おう。ロブ王国に連れていくと国を滅ぼしそうだ」

『そうね、秋が前世にされた話は怖くて言えないものね』

「意外だな。アイでも怖いって思うのか」

『アキの話に敏感だし、サティさん強いの。紅羽と二人で闘って何とか互角なのよ。流石アルティメット・エロフだと思ったわ。一時の感情で主砲展開されたらこの国も無くなるし』


 スイッチが入るとアキの話で寝かせてくれないのよ…そう言うアイと紅羽はサティと腕試しに闘っている。まだ成体になっていないのもあるが、属性を自在に操る剣技のサティに苦戦している様だ。


「準備は、しなくて良いか。ストレージに入っているし」


 家に到着。誰も居らずそのまま部屋へ。


「夏休みの予定は、ロブ王国と、大教会、その後霊山、精霊の依頼は合間にやるか、最後に海か…予定通りいくかな?」


『予定通りいった事あったかしら?』

「ないな、一番心配なサティちゃんは日中は帝都に居るけど、イレギュラーがあるからなー。サティちゃんの来ちゃったは昼も夜もいつ来るか分からないし、エンゲージで居場所はバレてるから絶妙なタイミングで来そうなんだよ」

『そうね、ロブ王国なんて行ったら気になって仕方ないわね』

「それにエルフの奴隷なんて見られたら怒りそうなんだ」


 恋愛にシビアな癖に同族意識は高い、謎が多いエルフ。


「エルフって不思議だよなー。なあサティちゃん」

「うん。秋ちゃん来ちゃった」

「影の中から来るなんて渋いね」

「秋ちゃん大会で影に潜ってたから出来るかなって」


「流石だね、サティちゃん。時空以外の属性なら素質があるんだな」

「時空魔法教えて?」

「夜這いしないなら良いよ」

「……」


 一応時空以外の属性に素質があるのは現時点でサティのみ。特殊属性を除いた基本4属性と白、黒、無属性の素質があるのはカタリナと王女だ。


「秋ちゃん明日お出掛けするの?」

「ああ、泊まりになるかも」

「ストーカーになるね」

「駄目だよ……っ!サティちゃん目潰しはもっと駄目だよ」


「…我慢出来たらするね」

「よろしくね」


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