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カナン対剣聖3

『なんですかー!大きい!大きいですよサティエル様ー!過去の資料にも記述がありません!凄い強そうです!カナン選手を踏んだらぺちゃんこですよ!誰や私がぺちゃんこ言うた奴は!』


 巨大な鎧、観客達はポカンと口を開けて闘技台を観る事しか出来ない。選手席で観ていた者達も同様だ。

 カナンはふぅっと一息。包丁をしまう。


「あー、どうするかな。強力な魔法はサティちゃんが死ぬかもしれない。俺も同じ規模で魔装を使ったら観客が100人単位で死ぬ…時空の衣は内側にあるけど…超位魔法って効くのかな?」

 とりあえず防御かなー、と悩みながら魔法を起動


「カナン、来ないならこちらから行く」

 ギュルルルル!キャタピラが高速回転

 立った体勢のままカナンへ接近

「グランドドライヴ!」「イモータル・シールド」

 推進力を乗せた突進斬り

 ギィン!!カナンの半円状のシールドに弾かれる

 ギィン!!ギィン!!

「真おっさんの方がデカかったから違和感無かったんだけど…対人だとやっぱでけーよな」


「硬い…それなら」

 ギャリリリリ!キャタピラが逆回転

 剣聖が後ろに下がり闘技台に大剣を突き立てる

「地雷爆惨」「うおっ!」

 ドンッ!ドンッ!カナンの足元が連続して爆発

 右手を下に、シールドを下に向け防御「一刀両断!」

 左手を上げ「5連シールド!」パリンッ!パリンッ!パリンッ!パリンッ!ガキン!

「危ねえ、サティちゃん俺の事殺しに来てねえか?」


『カナン選手…なんで防御出来るんですか!サティエル様が剣を振る度に凄い風が来るんですよ!?…もう実況しなくて良いですか?心と身体が追い付きません…』遠い目で拡声器を置くラリー。


「蒸気が出ているとなると内部で魔力生成しているから魔力切れは期待出来ないか…我ながら調子こいたなー…ロボに乗っているみたいで、楽しくなって機能付け過ぎたんだっけ…」


 超火力、超防御、超機動、超機能、能力を思い出していくカナンは一言。これ詰んでね?

 物は試しと魔方陣を複数展開


「やるね。じゃあぶち破ればいいかな?」

 大剣を右手に持ち、左手をカナンに向ける

 ガコンと掌の表面がスライド

 穴から出てくる砲身


「ああ、俺のバカ…イモータル・ダイヤモンドシールド!」

 防御魔法を付与しまくったダイヤモンドシールドを出現させる


 キュイイイイン!魔力をかき集める吸引音

「頑張って防いでね。四元波動砲!」

 四色の極太レーザー

 ゴオオオン!遅れて轟く空気を裂く発射音

 ドゴゴゴゴ!ダイヤモンドシールドがミシミシと音を立てる「うそ?割れる?あー…リペア・コンティニュエーション!」

 ヒビが入ってきたダイヤモンドを修復し続ける


 ゴゴゴゴ!「避けれないから達が悪い!ん?」急にフッと消える衝撃「終わったか?」

 ドオフッ!「蒸気音!次は!」


 突如目の前に現れた巨大な鎧、左手がまた変形している

 大きな杭の様な形に「バーストパイルバンカー」「やっぱり!アダマント・パイルバンカー!」

 ガキィィン!

 パイルバンカー同士が衝突

 身体全体に響く金属音「こっちは使いなれてんだ!バラージ!」

 ドドドド!爆裂連打

 観客が耳をおさえる程の爆裂音と金属音

「やるね、それなら」「ははっ、それなら」

「「ぶっ飛ばす!」」「「バースト!」」


 ドコオオオン!耳の近くで大きな銅鑼を鳴らした様な、ビリビリと身体の芯まで響く衝撃が鳴り響く


 剣聖は衝撃で後ろにぶっ飛ばされるが、ギャリギャリとキャタピラをフル稼働

 勢いを殺し闘技台端で止まる


 カナンも吹き飛ばされ背中で闘技台を滑りながら「あちちちち!」ガンッ!「痛え!」と闘技台の端に頭を打った

「いってー。あ、超位魔法なら効くのか、それなら中身のサティちゃんは時空の衣で守られるし…吸収機能は無さそうだから、アレさえ無ければなんとかなるか」


 剣聖は爆発によってぐちゃぐちゃになった左腕を取り外し

「秋ちゃん…私、強くなったよね?だから…」

 右手に持っていた大剣を左腕にガチャン!装着


 そして右手がガコンガコンと変形

「早く…迎えに来てよ…」

 ギュイイイイィィ!ドリルに変形した右手が高速回転した


 カナンは魔方陣を複数展開し待機状態に

「ドリルならおっさんに止められた事があるな」


「飛燕連斬」左手の大剣を振り複数の飛ぶ斬擊

 ギュルルルル!キャタピラを全開、斬擊に追い付く様にドリルを回転させ突進


 カナンは魔法を起動

「ブリザード・ストライク!」

 ヒョオオオ!ドリルに向かって吹雪を叩き付け

 素早く横に退避

「師匠と同じやり方、じゃあ次は炎」

 ギャリリリ!キャタピラを逆回転

 後ろに下がり右手を腰だめに構える


「歪めばドリルは回らない。ブレイジング・サン!」

 蒼い小太陽を出現させ剣聖へ射出

 ゴオオオ!剣聖の眼前に迫った時


 剣聖は正拳突きをする様に右手を前に突き出し

「ロケット・ドリル!」ドオン!右手を射出

「何それーー!」

 バシュン!小太陽を貫きカナンに迫る

「シャドウダイブ!」

 咄嗟に影の中に逃げ込むカナン

 ドドドド!遅れて闘技台端に突き刺さるドリル


 幸い下に逸れたので観客に被害は無かった様だが、闘技台端には大きな穴が空いている。


 ガチャン!ガコッ!ガチャン!


「ぷはぁ!はぁはぁ、あんなロマン機能付けてねえ。サティちゃん…もしかして改造し…た!?」

 影から這い出たカナンは、剣聖の姿を見て顔を引きつらせる


 キュイイイイン!魔力をかき集める音が響く


「カナン、強いね。貴方を倒せば秋ちゃんは私を迎えに来てくれるかな?」

 ふふっと笑う剣聖の姿。それは巨大な騎士の姿では無く


 巨大な大砲


「まじか…この場所で主砲展開しやがった…帝都が半壊するぞ…」



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