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変化 ーニゲバー1



 瞳に映しながらもまるで認識していなかった視界の中で寝室の扉がゆっくりと開いたことによって記憶と感情の濁流から我に返った。

 開いた扉。そこから莉乃がゆっくりと顔を覗かせる。

 莉乃、莉乃。

 あれ、今まで何考えてたんだっけ。なんだか大事なことを忘れた気がする。

 もやがかかっている記憶を探る。

「流華?」

「り、莉乃。あのね、中学の時……」

 忘れてしまった元班員の名前を聞こうとして口を止めた。だってそんなことしたら莉乃は絶対におかしく思う。関連するもの。記憶に何か。

「ちゅ、中学の時……」

「流華、大丈夫?」

「あのね、仲の良かった同級生がいたでしょ? 徒花じゃなくて、一般人の。二年生の頃の選択授業で私と同じ美術を選択してて……」

「千奈美のこと?」

 ちなみ?

 千奈美。

 そう、千奈美だ!


『そういえばさ、千奈美は井川先輩って知ってる?』

 そうだ。私は千奈美にそう聞いた。井川先輩の名前すら忘れていた。私が忘れていることに密接に関わっているから?

 それで千奈美は……。

『もちろん知ってるよー。サッカー部でカッコよくてファンクラブまであったもん。摩耶ちゃんも会員だったらしいし』

 摩耶ちゃん。

 摩耶。三ノ宮摩耶!

 名前を思い出すと忘れていた記憶が蘇る。莉乃と摩耶、三人で過ごした日々も、摩耶が莉乃の悪口を言っていたことも、私が摩耶を殺したことも。そしてそこまで思い出すと美織に関する記憶も甦った。

 恐ろしい記憶。

 でも一番恐いのは、それを僅かな時間で忘れてしまっていたという事実。

 莉乃は心配そうに私を見ている。

 昔からずっと変わらず大切な莉乃。それは私の好きな人が莉乃のことを好きでも変わらない。

 変わらないから、せめて、羨むことは許してほしい。変わらないから、恨まないから。

「流華、大丈夫? なんか様子が……」

「あ、ごめんごめん。ちょっと立ちながら寝てた」

 流石に無理があったらしく、莉乃は心配そうな表情に若干の訝しさをプラスさせた。

「そんなことより莉乃、私の鞄からノートと筆箱持ってきてくれない?」

「ん? うん。でも服着た方がいいよ」

「あとで!」

 みっともない下着姿なのは分かっているけど今別のことに意識を移したら全て忘れてしまう気がする。

 莉乃からノートと筆箱を受け取って「覗かないでね」と言ってドアを閉める。万が一にも覗かれないよう閉じたドアにノートを押し付けて、忘れていた記憶を書き込んだ。

 そのページを破って室内を見回す。

 リビングに置いたら莉乃に見られる可能性がある。寝室ここなら滅多に入ってこないし、入ったとしてもベッドをかまうだけ。莉乃に気付かれず、私が毎日気付ける場所ーーーー。

 クローゼット……は莉乃も構うかも。制服とか入ってるしなぁ。ていうか掃除とかするから大抵の場所はバレちゃいそう。

 お風呂場は莉乃もたまに使うし、脱衣所もーーーーあ! 脱衣所のあそこなら絶対にバレない!

 下着姿のまま寝室を飛び出す。

「莉乃、私シャワー浴びてくるね!」

「ん」

 リビングと廊下を駆け抜けて脱衣場に飛び込み、メモを隠してからシャワーを浴びる。

 紙に書くという行為のおかげか、さっきみたいにすぐ忘れるということはなかった。シャワーを浴び終わるまでずっと覚えていたし、忘れそうになってもメモのことは覚えていたからすぐに脱衣所で記憶の補填をすれば問題なかった。


 それから暇な時間に『記憶を書き記す』という行為を何度も繰り返したことで、普通に生活している限り日中に記憶を失うことはなくなった。

 この『普通』に当てはまらないのは、カフカとの激しい戦いだったり、記憶に関することを頭の隅にも置けなくなるほど追い込まれた状態だったり。

 そして、日中といったように睡眠ーー多分気絶とかもーーを経ると記憶は完全に抜け落ちる。忘れたことさえ忘れた状態。つまり少し前までの私に戻る。そして日常の中でメモ紙を発見して、記憶を取り戻す。その一連の行動はここ数日ですっかり朝の恒例行事となっていた。

 休日である土曜日もそれは変わりなく、記憶を保ったまま日中を過ごし、隊長から『明日の十時だぞ。忘れるなよ』というメールを受け取り、そして『それは忘れないけど記憶は忘れるんだろうなぁ』なんて考えながらベッドに入った。





 翌早朝。

 私を起こしたのはカーテン越しの日光でも莉乃の声でも間違えてセットした目覚ましでもなく、けたたましく鳴り響く警報の音だった。

 覚醒と同時に「うげー」と顔をしかめるけど、嫌がったところでこればかりはどうしようもない。

 現場は最寄りから一つ隣の比較的小さな駅。支部から向かうよりは確かに私達の方が近い。

 詳細は不明らしい。まぁどうでもいいけど。大型ならもっと目撃情報があるだろうから多分小型、せいぜい小さめの中型だろうし。まったく、こんな朝早くから何で腐るんだろう。

 ベッドから降りてクローゼットを開ける。日も昇っていない時間から着替えて行くと『そんな暇があるならもっと早く来い』って苦情が来ることもあるから、せめてパジャマを隠せるようなロングコートを手に取った。戦闘で破かれないようにしなきゃ。

 コートを羽織りながら寝室を出ると、そのままリビングを突っ切ってベランダへ。ちょうど隣からもベランダの戸が開く音が聞こえた。

「莉乃?」

「ん。おはよう」と莉乃は仕切りから顔を覗かせた。

「おはよ。じゃあ行こっか」

「うん」

 二人揃ってベランダの柵に足を掛けて、十一月早朝の薄暗い空へ高く跳び上がった。


 いつも通り容易い任務。そう思っていたのは最初だけで、現場にカフカがいなかった(人間を食べた跡はそこら中に飛び散っていた)時点で面倒なことになりそうな予感はした。その予想は的中し、手分けして駅周辺の散策をしていると少し離れた場所でカフカが発見されたという情報が入った。すぐに向かうが、またしてもカフカの姿はなし(人間を食べた以下略)。せめてヘドロが道標になればいいのに、身体から落ちたヘドロはわりかしすぐに消滅してしまうのだから厄介だ。

 そんな鼬ごっこを三回ほど繰り返したところで莉乃が散策中にカフカを発見。手間をかけさせてくれたカフカの正体が体長一メートルもない超小型だったこともあってその場で討伐。その頃には太陽が顔を出して周囲を明るく照らしていた。

 それから支部へ行って報告を済ませる。これ自体はさっさと終わったけど、カフカを追っている間に管轄ギリギリの地域まで行っていたせいで支部までの移動時間が長くなり、報告が完了した頃には八時を回っていた。

 壁掛け時計に向けられた私の目とその意味に気付いたのか隊長が口を開く。

「約束の時間まであと二時間だ。待ち合わせ場所の喫茶店はこの辺りだし、一度マンションに戻るのも面倒だろう。このままここで時間を潰したらどうだ?」

「んー。それも考えたんだけどねぇ。でも私パジャマだしお化粧もしてないし……。あとお風呂も入りたいし」

「マンションに帰ってそんなことをしていたら時間に間に合わないだろう」

「そうなんだけどさー」

「それなら服は職員に取りに行かせて、その間に他の用意を済ませればいい。それならまだ間に合うだろう」

「お化粧は?」

「いるか?」

「いるよー!」

「なら支部内に売っているだろう」

「えー、ここ安物しかないじゃん」

「私も使ってるんだがな」

「ありゃ。これは失礼」

「なら職員には暇な服と化粧品を持ってこさせよう。それでいいか?」

「うん、オーケー。ポーチはリビングの鞄の中。あ、あと化粧水とかクリームは脱衣所のーーーー」

 何故か口が止まった。

「脱衣所の洗面台の中か?」

 怪訝そうな表情で確認してくる隊長に首を横に振る。当たってるんだけど否定しなきゃいけない気がした。

「ううん。えっと、やっぱポーチだけでいいや。あれこれ言うのも面倒だし、化粧水とかはここで買うから」

「安物しかないが?」

「隊長の美肌を見る限り問題ないよ」

「よく言う」

 隊長は笑ってから、机の上の受話器を取って耳に当てるとちはるちゃんを呼ぶよう短く言ってから電話を切った。

「事情は私から説明しておこう。戸舞、鍵を」

「え? あ、鍵持ってきてない」

「なに?」

「だってベランダから出たもん」

「どうやって帰る気だったんだ」

「そりゃあ、ベランダからしか……。うん、駄目なのは分かってるんだけど……だって、急にだったし……」

「隊長」と莉乃が口を開く。

「私、自分の部屋の鍵持ってきた」

「そうか。見習え、戸舞」

「むぐぐ」

「私の部屋に流華の部屋のスペアキーが置いてあるから、これで入れる」

 莉乃が淡々と口にした言葉。一瞬だけ、隊長と共に言葉を失った。あぁ、言われてみればそうだ。

「なるほど」と隊長が言う。

「ふふん。莉乃ならそうしてくれるって分かってたんだよ、私は」

「紋水寺、スペアキーっていうのはどこに置いてあるんだ?」

 スルーである。

 ていうかなんで洗面台の中って言いたくなかったんだろう。ヘソクリでも隠したっけ? いや、そんなもの用意したことないしなぁ。

 そんなことを考えている間にスペアキーの場所の説明は終わっていて、ちょうどやってきたちはるちゃんと入れ違うかたちで私達は隊長室を後にした。

「莉乃はこれからどうするの?」

「時間まで一緒にいる。それからマンションに帰る」

「健君の家にはいつ行くの?」

 何気なく口にした問いが妙に胸に突き刺さった。勉強教えてあげなって言ったのは自分わたしなのに。

「午後から」

 そんな私の心に気付いたのかは分からないけど、莉乃は心なしか小さな声でそう言った。

「そうなんだ」

「ん」

 それからは厚生棟と宿舎を回って買い物と入浴を済ませ、ちょうど良いタイミングで戻ってきたちはるちゃんから服とポーチを受け取って着替えとお化粧をした。時間が余れば食堂で軽く何か食べたかったけど、残念ながらそこでタイムアップ。ちはるちゃんの車で喫茶店に到着したのは十時になる五分前だった。

 喫茶店に入って店内を見回す。お客さんはあまり入っていないみたいだった。すぐにやってきた店員さんに「待ち合わせです」と言うと、予め聞いていたのか「あちらのお客様でしょうか」と店の奥のテーブルを示した。私がそちらを向くと席に座っていた人が顔を上げてちょうどよく目が合う。

 一目でイケメンと分かるその人は少し慌てた様子で立ち上がると小さく頭を下げた。

 店員さんにお礼を言ってからイケメンさんに近付いて「栃澤篤人さんですか?」と聞く。

 イケメンさんはピシッと立ったまま「はい」と答えた。

 さっきの店員さんがメニューを持ってきたからとりあえず座って、コーヒーを注文してから栃澤さんに向き直る。

「初めまして……っていうのも何だか違和感がありますね」

 下げた頭を戻しながら言うと栃澤さんは緊張気味に笑みを浮かべた。柔らかい雰囲気を醸し出している垂れ目が細くなって目尻に皺が寄った。

 挨拶と自己紹介をしているうちにコーヒーが運ばれてきた。

「ごゆっくり」と笑みを浮かべた店員さんが去っていくと栃澤さんは表情を若干引き締め、テーブルにつくんじゃないかってくらい深く頭を下げた。

「先日は本当に御迷惑をお掛けしました。そしてそんな僕を助けてくださったことはいくら感謝しても足りません」

 なんとなく面接っぽいーーーー用意された言葉っぽいのは、さっき自己紹介で聞いた『浪人生』というワードのせいかな。そんでもって栃澤さんが腐化した原因もそこにあるのかなぁ、なんて思っている。

 でも、そっか。

 感謝なんだ。いや、建前かもしれないけど。

「どういたしましてー。でもそれが私のお仕事なので、そんなかしこまらなくてもいいですよ」

 栃澤さんは小さく「はい、すいません」と言ってから頭を上げた。随分と腰の低い人である。でもそこから感じるのは物腰の柔らかさよりも、卑屈さ、自己評価の低さだった。イケメンにしては珍しい。そういう性格の方が受けがいいって分かってるのかな? それともただ単に顔があまり評価されない環境で育ったとか? んー、後者は考えにくいけどなぁ。知り合いがみんな盲目とかなら有りうるけど。

「その後は大丈夫ですか? えっとー、私、たくさん攻撃しちゃいましたけど」

 そういえば結構切り刻んだなぁと思い出しながら聞いてみる。カフカになってる間の記憶は大体残ってるっていうし、よく私に会おうと思ったものだ。

「はい。事件後は少しだけ精神的なバランスを崩したりもしましたが大分良くなりましたし、色々調べてみたら同じ境遇の人と比べると軽い症状で済んでいるみたいなので」

「そうですかー」

 同じ境遇の人? ブログでも見たのかな。だとしたらあんまり参考にならないと思うけどねー。

 腐化から生還した人が心的外傷になる要因として挙げられるのは、カフカになった際に生まれた人間への激しい憎悪、そしてそれに伴う行動(人を襲う、食べる等)だ。そうやって精神を病んだ人がわざわざ人間の注目を集めるような行為をするかというと疑問が残る。

「それに、もうすぐセンター試験だと考えると落ち込んでいる場合じゃありませんからね」

「あはは。確かにそうですね」

 はにかむような笑顔を浮かべた栃澤さんに笑って返す。かしこまらなくてもいいって言ってるのに。なんかこっちまでかしこまっちゃうし。

「あのー、普通の口調で話してもらっていいですよ? 年上の人に敬語を使われるのってなんだか落ち着かないですし」

「そ、そうですか? すいません」謝られてしまった。「分かりました。努力します」

「む、無理にとは言いませんけど……」

 なんか変な人だ。少なくとも元カレの中にこんな人はいなかった。

 それからは色んな事を話した。

 腐化の原因は多分受験勉強のストレスだと言われた事とか、受験する大学のこととか。話題が途切れたところでテレビの話とかを振ってみたけど、どうやら栃澤さんは本当に勉強漬けの日々を過ごしているみたいで最近流行りのドラマもバラエティ番組もよく知らなかった。私的には考えられない、ていうか考えたくもない生活だ。

「でも夕交大学ってすごいです。全国トップの大学ですよね」

 多分私や莉乃でも頑張って勉強しないと合格出来ないと思う。

「はは。受けるだけなら誰でも出来ますから。それに受験の動機も特になくて、両親に言われるがままに受けて、落ちて、浪人した挙げ句にこの前の有り様ですから、そんな僕からすると、やりたいことを見付けて、どんな道であれ目標に向かって進めている人が羨ましいです」

「栃澤さんはやりたいこととかないんですか?」

 同じような質問をした記憶があるけど誰にだっけ。

「はい。恥ずかしながら今のところは特に……」

 ふーん。まぁ私も将来の夢とかは特にないけどね。徒花はそんなこと考えるだけ無駄だし。小さい頃は何かしらあったような気がしないでもないけど。

「あ、あの、ところで戸舞さん」

「はい?」

 おずおずと切り出してきた栃澤さんに首を傾げる。

「今日は先日のお礼にお昼をご馳走しようと思っていたんですけどーーーー」周囲を見てからテーブルに軽く身体を乗り出して小声で続ける。「ここのお店、食事のメニューが少ないようなので、よければ、他のお店に移動しませんか?」

 確かにさっきチラッと見た際、食事のメニューは少なかったし軽めのものしかなかった。まぁ普段なら全然構わないんだけど、今日に限っては朝食抜きで腹ペコ状態だ。イケメンの前でガッツリいくのは流石に抵抗があるけど、それでももうちょっとお腹に溜まるものがいい。

「はい。それじゃあそうしましょう」

「行きたいお店とかありますか?」

「いえー、私は特にないです」

「じゃあちょっとこの辺のお店を調べてみますね」栃澤さんはポケットからスマホを取り出す。「すいません、この辺りはあまり来ることがなくて……」

 本当によく謝る人である。私は今日だけで何回「いえいえ」と言えばいいのだろう。

「栃澤さんはこの辺りに住んでいるわけじゃないんですねー」

「はい。自宅がある宇賀から扇野こっち桐音きりね予備校に通ってるんです。だから駅とか予備校周辺以外の地理には本当に疎くて……」

「遠いところから通ってるんですねー。通学だけで一時間くらいかかりませんか?」

 なんせ宇賀と言ったら扇野支部の管轄外だ。昔は管轄内だったけど。

「大体そのくらいですね」と栃澤さんはスマホに視線を落としたまま苦笑を浮かべた。

「あ、ここなんてどうでしょうか」

 その言葉と同時にテーブルの上に置かれたスマホには見覚えのあるイタリアンレストランが表示されていた。オープンした頃に一度行ったことがある。それからすぐ、美味しいという評判が広まってここら辺じゃあすっかり有名なお店になったけど、最初に食べたとき特別美味しいと思った記憶がないから気になりながらも今まで行かずじまいだった。支部があるからデートとかでもあんまりこっちの方に来ないし。

 その提案を了承して喫茶店を出た。レストランまでは歩いて十分くらいかな。

 オープンした頃は誰と行ったんだっけ。デートじゃなかったから友達だと思うけど……、あ、莉乃はいたな。あともう一人誰か。私と莉乃の二人と一緒ということは、多分その時組んでいた人だと思うんだけど。

 んー、誰だっけ。






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