第5話
こんな作品を読みに来て下さり、ありがとうございます。
5話目です。どうぞ。
目の前の横断歩道の先に見えるのは俺が通う高校。かなりのマンモス校だと聞く。一体どんな人が通っているのやら。
「貴方のような動物を大切に出来ない人なんて最低ね」
まだぐちぐち責めてくる彼女は神楽麗奈というそうだ。俺と同じ、今日から目の前の高校に通う1年生だ。
教室の案内は既に郵便で届いている。向かう教室は1-Aだ。
「あなたもAクラスなの? はぁ、先が思いやられるわ……」
そらこっちのセリフだ。高校生活最初の出会いが、美人とはいえ人のペットを無理やり奪い取る奴だとはな。
エロ猫を学校に連れ込むわけにはいかないため、彼女は公園にエロ猫を放した。その時彼女は、だいぶ渋っていた。自分の家で飼いたいと思ったらしいが、両親がそれを許さないそうだ。俺としてはぜひとも貰って欲しかったのだが、残念。
エロ猫は去り際に言ってきた。
「きっかけは作ってやったにゃ。あとは頑張るんだにゃ。恋の弟子よにゃ」
あれほど怒りを覚えたことはなかった。帰ったらとっちめてやる。
「ちょっと話し聞いてる? ペットには優しくするのよ。大切な命を持つ生き物なんだから」
せめてこんな説教臭いこと言う女子でなければ良かった……。
1分間の読書、ありがとうございました。
これからの流れは、入学式→放課後→次の日→……
といった感じでしょうか。どうなるかは分かりませんが、これからもよろしくお願いします。