第3話
12時投稿です。どうぞ。
このエロ猫の名はキット。こいつにはもったいない程かっこよく聞こえる名前だが、由来は超簡単。アラビア語で猫のことを《キット》と言う。単純にして明快。この猫はいつも猫と呼ばれているのだ。
「にゃあとの出会いのエピソードも語るにゃ!」
今回だけは特別大サービスで俺が教えてやろう。それは台風がやってきた日だった。お気に入りのジュースの在庫が無くなったため、近くのコンビニに行った時だった。
「うにゃ、それでどうしたにゃ?」
俺は傘を持たずに土砂降りの中を、ジュース1ダースを持ちながら走っていた。一旦雨宿りということで休んでいると、足元から猫――エロ猫――の鳴き声が聞こえてきたのだ。
「クニャイマックスに向けて盛り上がりを見せるにゃ!」
それを見た俺はすぐさまそこを去った。
「うにゃ~、あれは酷かったにゃ」
そしてやっとのこと家についたと思ったら、俺の後を付いて家に乗り込んでいたのがこいつということだ。そして世話をしている。
「見捨てるから付いて来てやったのにゃ。ざにゃ~見ろにゃっ。」
恩を仇で返すとはいい度胸だ。
「うにゃああああ!!」
1分間の読書、ありがとうございました。
今日の18時にも更新できたらな、と思ってます。