魔女喰らい 赤の断章
世界は暗転し、始まるは次なる魔女の物語り。
「統御機関、それが私の所属する世界だった、栄えるは悪の華、播かれるは悪徳の種、そこで意志を貫き通す為には、統御された意志が必要だった。いいや統御された狂気が、変わり続ける世界の最果ての中で変わらないとう、その異常性はまさしく狂気の産物」
「ある日、世界は壊れた。皮肉にも我々が信じていた世界は一つでは無かった。ゆえに一つの意志のモトにそれらは集合した。それが私だ。一にして全、全にして一つ、それが私だ」
「私には名はない」「わたしには名は無い」「僕には名前が無い」「そうワン・ノブ・ゼム、それが私の”世界”だ」
「わたしは少女となり幼女となり少年となり青年となり成人となり、老人となり赤子となりただ一つの願いの前に立つ、それが私でなくなった私、全人願望だ」
「そうして、さぁ、そろそろ君の魔女の話をするとしよう、”真実の埋葬者”、そいつはどうしようもないほど最悪で、最弱で、最強だ。そして不幸な事に、もはや、その選択権は君にはない、いいやもはや誰にもない」
「ここは、欲望渦巻くお伽の国」「そう、ここは愛憎に満ち溢れた妖精の国」「そう、この物語はまだ終わらない」「この夢の世界、満ち足りたそれは虚実か真実か、さぁ扉を開けるが良い、新たなる物語よ」




