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3話

この世界では史実通りに大和、武蔵が建造され、信濃以降は15㎝砲を12㎝高角砲に変え、高角砲は8基の12㎝高角砲と6基の長10を装備

6、7番艦も計画されたが空母として竣工している(琉球、能登)

1941年12月、日米開戦を回避することに成功した世界。


日本は米国との関係改善を最重要課題とし、陸海軍の強硬派の粛清を行い、陸軍や海軍から多くの問題がある将兵が強制的に予備役に編入された。


1942年4月、史実より2か月早く巨大な戦艦が就役した。

そう、その戦艦こそ、この物語の主役で、私である、そう戦艦武蔵だ。

1942年7月、大和が長門から連合艦隊旗艦を引き継ぎ、長門は陸奥と共に第1艦隊から第2艦隊へ編入となり、武蔵は大和の僚艦として第2艦隊へ配属された。この頃から各艦にレーダーとか言う機器が配備された。

1944年9月までは平和な時期が続いたが、武蔵が連合艦隊の旗艦として将旗を掲げた1週間後、ソ連軍が北海道侵攻を開始した。


司令長官ら連合艦隊司令部スタッフらの話を傍らで聞いていた私は艦橋最上部の砲戦指揮所に上るとそこで露天艦橋の壁を殴った。

「何で戦艦の出番がないんだ!!」

私がそう叫ぶと隣にいた信濃が宥めてきた。

「武蔵姉さん、無いとは言ってないよ、待ちましょうよ!」

「でも、信濃!!国家の危機だと言うのに最強の戦艦たる大和型が東京湾でノコノコと遊んでていいのか!?」

「うぐっ、確かにそう言われると・・・・・・」

私と信濃が喧嘩していると第3艦隊所属の霧島と比叡、第4艦隊の金剛、榛名に第5艦隊の長門、陸奥の先輩方がやって来て喧嘩を止めたのである。


1944年10月21日、北海道の最終防衛ラインと言われていた釧路~帯広~旭川~留萌のラインが陥落。

いよいよ北海道の陥落自体、時間の問題と言われる様になって来た。

連合艦隊司令部は武蔵に乗り、敵艦隊を迎撃すると言われていたが、実際は彼らは軽巡大淀に乗り、茨城県沖で指揮を執る事が予定されていた。

無論、現地で指揮を執るのは武蔵に乗艦する第1戦隊司令部である。


「陸さんの偵察機より入電、ソ連軍は破竹の勢いで札幌へ進行中、苫小牧陥落まで時間の余裕がありません、至急、苫小牧へ艦砲射撃を要請する!」

通信士官が報告すると武蔵艦長の三田昭雄大佐がすぐに命令を下した。

「了解した、苫小牧に対し艦砲射撃を行う・・・・・・」

彼は暗い表情を浮かばせていたが、実は三田の出身は苫小牧市であり、彼の実家は貧農であり、彼は家族を楽させる為に海軍に入ったのだ。

もっとも、彼の家族は彼の警告より前に青森へ脱出していたと言うが。


『こちらム観(武蔵観測機)1号、本艦より距離5万7500mにソ連艦隊の姿あり、繰り返す、ソ連艦隊を発見した!!』

武蔵に搭載されていた零式水上観測機からその様な報告が上がると、武蔵のレーダーにも徐々に敵水上艦艇と思しき反応が映りだしたのである。

「弾種、三式弾から徹甲弾へ変更、第1、2砲塔、装填用意!」

艦長の三田がそう言うと武蔵の第1、第2砲塔では91式徹甲弾が主砲身へ装填され、対水上射撃に備える。


「いよいよ、砲戦ね・・・・・・」

私は腰のホルスターからリボルバーを抜くと銃弾を込めた。


「目標との距離、4万2千!!」

武蔵が射撃出来る最大射程だ、対してソ連海軍の誇る戦艦ソビエッキー・ソユーズが搭載する40㎝砲の射程は4万と言われているが、能力はアイオワの搭載するMk―7型に劣るものの、我が国の41㎝砲や米国のMk―6型と言った世界各国が保有する40㎝砲に匹敵すると言われている。


「撃て!!」「総員、衝撃に備え!!」

雷鳴の様な轟音が響き、まるで火山の噴煙の様な爆風が武蔵の船体を覆う。


爆風が船体を覆う直前に私は握っていたリボルバーを敵へ向け放つ。

その数6発、間髪入れず、私は再度リボルバーに弾を込める。


銃弾を込め終えた私はリボルバーを敵へと再び向ける。

「最上被弾!!」

私がリボルバーのトリガーを引こうとした瞬間だった、私の斜め左前を航行していた航空巡洋艦最上にソ連軍の快速巡洋艦が放った18㎝砲弾が炸裂、最上は火達磨になり、艦隊から落伍していったのである。

「熱いよー!!誰か助けてぇー」

最上がそう叫びながら苦しんでいた、無論、最上は航行不能になり護衛の駆逐艦初霜と響に伴われて軽巡酒匂に曳航されていった。

「よくも艦隊の目を・・・・・・」

私がそう言った次の瞬間だった、ソ連軍の快速巡洋艦の目の前に巨大な水柱が立ち、一気に速度が低下したのである。

「私が最上の仇を討ったわ!!兎に角戦果を挙げたいじゃない!!」

そう言ったのは私の斜め右前を航行していた重巡愛宕だった。


愛宕が再びリボルバーに弾を込めると今度は愛宕の20㎝砲が火を噴く。

更にソ連海軍の最新鋭戦艦ソビエッキー・ソユーズに対して高雄と妙高が臆する事無く砲雷撃を加え、小型で旧式化が進んでいた古鷹が私の前に出ると煙幕を張り、敵艦の砲撃を妨害する。


いや、重巡洋艦達だけでは無い、駆逐艦も煙幕の展開でソ連軍の光学射撃管制を妨害し、長門や比叡、山城と言った戦艦としての諸先輩方も多数の砲弾をソビエッキー・ソユーズとその護衛の巡洋艦に浴びせる。


だが、勇敢に煙幕などを突破した巡洋艦が、次々に5500t型巡洋艦や初春型駆逐艦等を血祭りに挙げ、戦艦榛名、比叡、金剛、扶桑の4隻を集中砲火の末に雷撃で大破させ、大湊方面へ戦線離脱させたのである。


「姉さんたちの敵討ちね・・・・・・」

私はそう言うとソビエッキー・ソユーズを睨み付けた。


暫くすると私は再びリボルバーを構えた、だが今度はこの船の搭載する全ての46㎝砲が(ソビエッキー)(・ソユーズ)へ向けられている。


数秒後、物凄い轟音と噴煙の様な爆風と共に46㎝3連装砲9門が一斉に火を噴いたのである。

個人的メモ

大和級の共通点

黒髪ロング、軍刀を帯刀、リボルバー式拳銃保持

大和 優等生っぽいけど怒ると怖い

武蔵 荒っぽいけど実は優しい

信濃 基本極めて普通だが、怒ると怖い

紀伊 大和と武蔵をミックスした感じ

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