特別編
特別編は全て海上自衛隊の話です
今回はイージス艦みょうこうのストーリーにします
かなりシリアスですw当然架空世界が舞台です
みょうこう、国を護る神の盾
2012年、夏、真珠湾
海上自衛隊のイージス艦である護衛艦みょうこうは、ヘリ搭載型護衛艦しらね、掃海母艦ぶんごと共にRIMPACに参加していた。
「ふ~・・・・・・ハワイはやっぱ暑いわね・・・・・・」
みょうこうの射撃管制装置の横で第1種軍服姿の女性が呟いた。
どうでも良いが、何故男しか乗っていない船に女性がいるかと言えば、彼女は艦の魂、いわば艦魂であり、この船の護り主でもあるのだ。
「どうでも良いけど、あの日の事を思い出したな・・・・・・ちょっと聞いていくかい?」
~~~~~~~~~~~~~~~回想~~~~~~~~~~~~~~~~~
2000年9月30日、日本海洋上
『目標に対して実弾射撃を許可する、護衛艦みょうこう、しまかぜにあぶくまの3隻は巡視船と協力して敵不審船に対する威嚇射撃を実施せよ!』
「そう来たか・・・・・・了解した!!」
みょうこうのCICでスクリーンを睨みつつ砲雷長がそう言った。
私は握っていたリボルバーを目標である工作船の方に向ける。
「探照灯照射開始!!」
1人の航海士がそう言うと探照灯が工作船に向けて照射される。
暫くすると巡視船と不審船がほぼ同時に光るが、10秒くらいすると巡視艇の方がが炎上し、巡視船の船魂が熱いよーと悲鳴を上げていた事を覚えている。
「巡視船ことかぜ、被弾損傷、あぶくまは同船の前に出て同船の撤退を援護せよ、本艦とはるなに主砲射撃命令が下った!!」
指揮官である宮田海将補がそう言うと艦長が射撃命令を下した。
「撃ち方始め!!」
艦長がそう叫ぶと砲雷長がそれを戦闘指揮所で復唱し、トリガーを引いた。
無論、すぐに私も握っていたリボルバーを不審船の方へ向けた。
「あの子の分も喰らいなさい・・・・・・」
私はそう言うとトリガーを引き、リボルバーは火を噴いた。
リボルバーが火を噴いた直後、艦首の12㎝砲が火を噴き、暫くすると工作船の周囲に水柱が立ち、工作船を追い詰める。
私の放った砲弾に恐れをなしたか、工作船は猛烈な速度で遁走していく。
「逃がさないわ!!」
私はそう言うと再びリボルバーに弾丸を込めた。
「地獄に落ちなさい!!」
その時、冷静さを失っていたのだろう、私はそう叫ぶとリボルバーを何度も何度も撃って、目標に向けて射撃を繰り返した。
しまかぜと私の正確な射撃で不審船は大きく炎上し、不審船は徐々に海中へ身を没しつつあった。
2000年10月1日、午前2時42分
不審船の沈没で日本海工作船事件は海上自衛隊の大勝利で幕が閉じた。
しまかぜは母港の舞鶴で私に会うや否や
「流石にオーバーキルだったわね・・・・・・」
と言っていた事を覚えている、その彼女も今は佐世保で中国軍と対峙し、私は母港に戻れば日本海に睨みを利かす事になる。
私は軍艦だ、だから要求された時にすぐに戦えるようにしていなければならない、そうそれが軍艦の務めである。
そして、平和な時は戦艦長門の如く、存在が抑止力でなければならない。
そして艦隊に襲い掛かるミサイルや国土に向かうミサイルを迎え撃つ、それが神の盾を持つ者である私達に託された任務なのだ。