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決断術 法律に携わる人として

作者: 骨折ギプス

そのものは酷酷な悪魔にて、慈愛に満ち溢れた天使。

正義の味方にして、悪魔の手先。誰のことかわかるかい?


法律家、特に私みたいなタイプの人のことだ。


あるときには「鬼」やら「悪魔」とかこっぴどく罵られる。


またある時には「カミサマ」とか「仏様」って言われて感謝される。


何故かわかるかい?


法律家は「依頼人」が全てなんだよ。依頼人の利益が全てなんだ。


悪徳金融屋に引っかかってありえないくらいの債務を、


不幸にも背負ってしまった人が依頼に来たならば、


利息制限法とか貸金業規制法等、


ありとあらゆる法律と行政手段を用いて、


その金融屋を潰してでも依頼人の利益を守る。絶対に、だ。


相手の社員とかの生活なんかは考えない。「依頼人」じゃないもん。


これは普通の人が見ても、「かっこいい」


とかそう言われる所業だろう。「正義の味方」ってね。


でも逆ももちろんあるんだ。金融屋からの依頼も沢山ある。


「貸した金の取立て」とかね。


相手が一般人とか、騙されてかわいそうとか、


そんなことは関係ない。「依頼人」の利益に反するものは


適正な手段を持って、処分する。自己破産なんてされては元も子もない。


そうならないように慎重かつ迅速に「敵」を追い込む。


そうして「金」を回収する。


そいつが払えないならば、そいつの親、親戚


その他あらゆる人にそいつの代わりに弁済させる。


「ひどい」と思う人も当然いるだろう。だが考えてみて欲しい。


私の行っていることはなんら変わりはしない。


依頼人の利益を最大限に守っている。それだけだ。


もし、その借金も背負った人が、


金融屋よりも先に依頼に来たならば先述のとおり、


その依頼人の利益を守る。当然だ。


道徳がどうのこうのとか言う人もいるだろう。


だが、借金をする人、金融屋、どちらにも言い分というのはあるもので、


それぞれがそれぞれの道徳を持っている。


どちらが正しいか、なんて質問は無意味だ。


どちらも正しいのだから。あるいはどちらも間違っているのだから。


そういうふうに私は考えている。


私の考えを君に強制するつもりはないよ。


君の考え、私の考え、どちらも筋が通っている。

そしてどちらも正解ではない。そういうもんだ。


ただ一言言わせてもらいたい。

自分の決断を、それが正しいかどうかにかかわらず、


その決断をまるで唯一神のごとく信じ抜くことができなければ、


何事においても後悔することになるだろう。


最後に。もし決断したならば、戦略は迅速かつ狡猾に、

少しの隙も与えないこと。そうでないと

何事も良くない結果になってしまうだろうね。

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