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十八

 そして封を切り、綺麗に折りたためられている紙をサッと広げた立会人


「では参ります」

 

 全員とも緊張の面持ちで、その口元を凝視している。中でも二組の夫婦は、まるで獲物を狙っているかのような猛禽類だ。

 とはいえ、やはり前口上は長い。


「……で、総額になりますが」

 生唾を飲み込む音が、少なくとも四つは聞こえてきた。


「百両と二千文になります」


 皆が皆、驚く中


「ひゃ、ひゃ、百両だってえ?」


 これは代表した格好の、お伸さん。


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