二百字掌編シリーズ 『青き目をした与力』

百十二

　さらに聞き出す吟味方

「ずっと仏さんを監視してたんやろ？　で、奉行所に申し出てきたんで、こらヤバイって」

　もう何度目になるのか、またもや目を大きく見開く男

「ま、まるでその時、この私自身も監視されてたみたいで！」

「お、上手い事いうやん！　でもな、それって賢明やわな？　奉行所におれば、相手の行動が手に取るようにわかるさかいな」

　相手が頷くのを見た破近、ここでいきなり

「なな？　にしてもあんさんな、よう採用されたな？」