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974/3502

百十

「そこの堀越藩がお家取り潰しの憂き目に遭い、それと一緒に失職したもので」


 これに頷く破近


「以前幕府の命に従って草になったもんが、今度は幕府によって職を失ったっちゅうわけや」


「はい」


「ホンマ勝手ばかりやっとんなあ、あいつら!」


 これに、隣から親分が


「だ、旦那! 滅相な事は言わぬ方が」


「ん? まいいわ。でな、あんさん? 仏さんとはどこで知り合ったん?」


「黒蝮組の賭場で」


「ほな、そこで両替屋襲撃を練ったんやな?」


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