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七十六

「ん? 朝ちゃん、どないしたん?」


「あ、いえ旦那。例の瑞穂屋襲撃の事でして」


「瑞穂屋? お、あの両替屋の一件かいな!」

 そして破近、数回頷き


「そかそか、あれも一年半前なんや。確かにお宮入りしてるわな」


 これに、親分が先を続け


「この事件簿によりますと……賊は二名の男、奪われた金は百両あまりで、その際に三名の使用人が傷を負っておりますな」



 その後も他を調べ続けたお三人だったが、特には見つからず


「ほな、戻ろか!」


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