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六十一

 七名から一通り話を聞いた吟味方、近くの藤殿に


「さっきの四人も呼んできてくれへん?」



「これで全員やな」

 数を確認した破近、目の前で立っている七名に向かって


「皆はんもお気づきの通り、ここにおわす『とても愛らしい』豚様はな……」


 この言葉に、七名の視線が一斉にある箇所に動き


「へ? わ、わしじゃないって! ほ、ほれそこに本物が!」


 慌てまくっている桜殿。

 これを見た破近、涙を流し


「ガッハッハ! は、腹メッチャ痛いし!」


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