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三十九

「ホンマ、好っきゃなあ」


「で、これがですね、負けの込んだ相手に近づきゃ、そいつに金を貸してたみたいで」


 これを聞き眉をひそめた破近


「何や、先があるみたいやな?」


「へい。それが何でも、相当高い利子をつけてたみたいでして」


「あいつ、とことんのワルやったんやな」


 これに、喜助も何度も頷きながら


「ええ、ええ、酷い野郎ですよ! で、その借金が膨れ上がった者が、三人ばかりおりやして」


「また三人かい。で、その名は?」


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