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二十六

 すねる明智殿、元はと言えば破近の直属の上司である――が、ボンボン育ちの故、世間知らずでもあった。


「おたくはな、緑丸の代わりに白雪さんのお世話や。で、こいつがウチの鍵やさかい、なくしなんな」


 これに首を傾げる相手


「白雪さんって、どなた?」


「行ってみたらわかりますわ。えっとな、無論おなごでな、それに色白でな、ふくよかでな、おまけに無口で……」


「んもう鈴木さんったら、早く言って下さいな! ではでは、早速!」


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