二百字掌編シリーズ 『青き目をした与力』

八

　そこに背後より

「旦那？　どうされました？」

「ああ……あ、姐さん！　見ん方がええで！」

　だが、すでに破近の肩越しから覗いている姐さん、思わず目を大きく開き

「ほ、ほ、ほ……」

　無論、上品に笑っているわけではない。

「この仏さん、胸を何ヵ所の刺されてますわ」

　早速虫眼鏡片手に、むしろに包まっている男を検めている破近。

　その後、周囲にもその青き目を向け

「こら現場はここちゃうな。どこかでやられ後、ここまで運ばれたんやわ」