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百二

「お、奥様。決して悪気は」


「おまえさんな、悪気っちゅう意味知ってんのか?」


 これ相手が、蚊の鳴くような声で


「は、い」


「人の死やら、殺しやらを絡めた悪戯? 悪質の極めに決まってるやろが!」


 今回の青き目、鬼を放し飼いにする方針のようだ。


「も、申し訳ございません」


「それに、そこの髭の鬱陶しい医者!」


 いきなり指名された相手が、目を丸くし


「え?」


「なあ、医者が嘘偽り言って許されるんか? そら患者も堪らんこって!」


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