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七十七

「われ、頭おかしくなったんけ?」


「うんにゃ。ほれ、わいの墓は一番左や。で、おまえのは右端やろ」

 そして再び


「アッハッハ! こいつな、わいら夫婦の事、よう知っとると思わへんか?」


 やがてこの意味する事がわかったお富さん、目をグリっと剥き


「わ、笑い事か! メッチャ失礼やんけ!」


「まあまあ……でな、お富?」

 破近、悪戯っぽい目で


「もういっぺん、驚かせてやろか?」


「われ、ホンマ、性格悪いやんけ」


「ま、そう言わんと」



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