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五十一
「何で次々に、人が消えてまうんやろな?」
「お富よ。音立ててるんは、おまえだけやで」
確かに、他の者の箸が進んではいない。
だが気にもかけぬ相手、虹鱒の骨をしゃぶりながら
「ええやんけ、別に」
これに溜息をつく亭主
「はあ、すっかりメッキが剥げ落ちやがってからに」
そう言えばお富さん、今日のお召し物は鉄錆色だ。
「演技するのも疲れてしまったんじゃい!」
それを聞き、再び溜息をついた破近
「はあ、こらまた安いメッキで」
「何で次々に、人が消えてまうんやろな?」
「お富よ。音立ててるんは、おまえだけやで」
確かに、他の者の箸が進んではいない。
だが気にもかけぬ相手、虹鱒の骨をしゃぶりながら
「ええやんけ、別に」
これに溜息をつく亭主
「はあ、すっかりメッキが剥げ落ちやがってからに」
そう言えばお富さん、今日のお召し物は鉄錆色だ。
「演技するのも疲れてしまったんじゃい!」
それを聞き、再び溜息をついた破近
「はあ、こらまた安いメッキで」
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