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三十三

 すぐに広間にやってきたお二人さん。

 そしてそこには


「なあ、成金はん。鰆屋はんがいなくなったって、ホンマでっか?」


「ああ、鈴木様。何でも朝に奥様が目を覚ました時には、すでに布団はもぬけの殻だったようで」


「そうでっかいな」


「それで、皆さんで捜し始めたところでして」


 ここでお富さん、周囲に聞こえるようデカイ声で


「さあ、旦那様の本領発揮ですね!」


 それを横目で睨む破近


「こ、この阿呆、要らん圧力かけてきやがって」


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