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二十二

 紹介された破近、すぐに立ち上がり、そしていつもどおりの軽口で


「南町奉行所で吟味方やってる鈴木言いまんねん。一つ、よろしゅう頼んまっさ!」


 これに驚いているのが赤髭先生で


「おお! あなた様が、あの有名な青き目の与力様でしたか!」


「はいな……って、こらお富! 何、突いてんねん?」


 確かに、肘で亭主を小突いている女房


「われって、案外有名やんけ! この、こいつめっ!」


「い、痛いっちゅうてるやろ! ええ加減にさらせ!」


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