二百字掌編シリーズ 『青き目をした与力』

五十九

「そう思いまんなあ。でな、まとめるとな」

　皆が彼の口元を見つめる中

「まず罠やけど、これまたよう練られとるわな」

　猿公もこれに頷き

「確かに。それも様々な仕掛けで」

「そやな。でもな、梅庵やったかいな？　ま、その先生の死はな、いきなりの首締めや。罠とは違って、突発的なんや。おまけに正面から絞められてたわな」

「その通りで」

「ええか？　猿公？　いかに忍びとはいえ、正面から堂々と相手の首を絞めるか？　不自然すぎへんか？」