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五十二

 その二日後、ようやく里の近くまでやってきた破近。

 だがこの二日の間にも里内では、やはり罠に陥った者が出ていた。


「おい風見鶏よ! おまえがプラプラしているから、こんな目に遭うんだ!」


「す、すんません、猿公さん」


「ましてや、忍びが撒かれているまきびしにも気づかず怪我するなんぞ……情けないにもほどがある!」



 そしてこちらは破近


「ん? 道ふさがってるやん?」


 その時、岩陰から現れたのは


「破近様! お待ちしてました!」


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