二百字掌編シリーズ 『青き目をした与力』

二十六

「そ、それがいつ頃なのかは……先生なき今となれば、わかる事すらできんのだ！」

　そして猿公、先を続け

「今までは悪戯と手を緩めていたが、こうなるともはや話は違ってくる！　いいか？　今から、森および山の中を徹底的に捜索するぞ！　隠れてるとすれば、そこだ！　些細な事も見逃す事のなきよう！」

　さらに

「刃亜都率いる第一班は、森を抜けて山へ！　蕾もそれに同行するんだ！」

　これに、水色の着物をまとった刃亜都が

「まかしときなっ！」