二百字掌編シリーズ 『青き目をした与力』

九十一

「てめえ」

　ここで、相手がようやく

「そうか、その吟味方の仲間やな？」

「何の事で？」

　この鱚太郎の、もう喜助でよいか――すっとぼけた返事に、久衛門、声を張り上げ

「ものども、であえい！」

　これに奥から怪しげな男どもがゾクゾク現れ

「フン。こいつは願ってもないない展開だぜ！」

　こうほざいた喜助、すぐにどつぼ、いや蕾の背に回り

「あとは頼む」

「了解ですう！　で、これで皆さんお揃いですかあ？　ならば……いでよ、がめらあ！」