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三十三

 とうとう仲間割れが始まった。ここは静観しとくに限る。


「そんならな、滅多な事を口にしたらあきまへんで」


「しかしどう考えてみても、この中に」


 ここで清次さんが


「まあまあ、お二人とも落ち着いて」


 だがそれでも


「下手人が平気な顔しているんですよ! これが落ち着いていられますか!」



 もめている座敷を早々に引き上げ、自室へと戻ってきた。

 実は、恐ろしい考えが頭をよぎったのだ。根拠などないが……殺しはまだ続くのでは、と。


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