二百字掌編シリーズ 『青き目をした与力』

四十一

　だが、誰も少しも笑いはしない。

　それだけ今回の奇妙な件と照らし合わせ、理にかなっているのである。

「じゃあ、皆ともに機会はあると？」

「そや、喜助」

　その喜助、ここで初めて気づき

「ん？　この五ってえのは？」

「それな、多門先生が下手人とした場合や。あ、でもな、もう疑いは晴れたし」

　この言葉に、改めてこの旦那の鋭さを垣間見た気がしている四人。

　だが、これにご本人自身が

「これ書きもんやったら、おもろいんやけんどなあ」