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二十四

 だが、一方の小百合も負けてはおらず


「何だって? そっちの方こそ、毎晩又兵衛様に金を無心してたじゃないか!」


 ここで中に入ってきた破近


「まま、ここで言い合いしても何もならんさかい」

 そして蕾に


「もちろん誰も見かけてないやろ?」


「はい、ご主人様」


「そか。で、朝ちゃんはどない思う?」


 これに親分が


「へい、旦那。もしや、違うところから屋敷内に侵入したのかもしれませんな?」


「あ、なるほど。ほな、見てきてくれへん?」


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