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十九

 ようやく一階まで戻ってきた破近。そこに


「お、旦那。地下におられたんですかい」


「あ、朝ちゃん。そやねん、知らん内にな」

 こう言った破近、隣の人物にも気づき


「お、明智はんやんか。相変わらず、そこらのガキみたいやな」


「放っといてよ」

 口を尖らしている元上司、すぐにその目を戸口にやり


「あれ壊したの、鈴木殿?」


「内側から鍵がかかってさかいな、喜助と体当たりしたんやわ」


「やっぱりね。鈴木殿って、すぐ無茶するから」


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