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 だが喜助、言葉が通じなかったようで


「え? 頼むわって、何をです?」


「何言うてるねん? 体当たりに決まってるやろ!」



「せーの! あいたた」

 もう何度目になるだろう? 喜助が体当たりするも、戸が開きそうにもない。


「ねえ、旦那も加勢してくださいよ!」


 だが破近、澄まして


「わいが? しんどいから嫌やわ」


「はああ? もし、中で主が瀕死の状態だったら」


「んもう、わかったわ!」


 そして二人力を合わせて、戸に体当たりしたところ――


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