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八十一
「ええ。こおろぎ橋近くの川原で……変わり果てた姿を」
「で?」
「そこの同心様に、橋から落ちただけだって……だけって!」
涙を流し訴えてくる孫一。そんな彼を哀れむ破近、すぐに隣を見やり
「あのな、逆に言われてみ! 死んでるん、母親やで!」
菖蒲殿、これに蚊の鳴くような声で
「す、すみません……」
今にもどつき回しそうな破近
「すみませんで済むかい! ど阿呆!」
これを見ていた兄
「鈴木様。あなた様には正直に申し上げます」
「ええ。こおろぎ橋近くの川原で……変わり果てた姿を」
「で?」
「そこの同心様に、橋から落ちただけだって……だけって!」
涙を流し訴えてくる孫一。そんな彼を哀れむ破近、すぐに隣を見やり
「あのな、逆に言われてみ! 死んでるん、母親やで!」
菖蒲殿、これに蚊の鳴くような声で
「す、すみません……」
今にもどつき回しそうな破近
「すみませんで済むかい! ど阿呆!」
これを見ていた兄
「鈴木様。あなた様には正直に申し上げます」
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