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五十四

 そして蕾に向かって


「こら、誰かの屁くらい臭いな」


「お下劣すぎますう!」


「で、事件を担当したもんは……また、あいつかい!」


 これに蕾


「あいつう?」


「あの菖蒲の阿呆や」



 その足で木俣様を訪れているお二人さん。


「そうか。では、すぐにあやつを」


「いや、もうそろそろ来ますやろ」


 はたして、すぐに襖の向こうから


「しょ、菖蒲、参りました」


「あらら、早速びびってるやん」


 そして顔を覗かせた相手に、木俣様が


「そこに座れ!」


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