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二十八

「吟味方与力様……で、間違いないでしょうか?」


 二人とも顔も覆面で隠してるゆえ、その表情すら読み取れない。


「そやけんど。知っててどついたんか?」


 だが、やはり出てくる言葉は答えなどではなく


「では、半年前の事をお聞きします」


「半年前やて?」

 ここで破近、声を落とし


「おまえらやな? 殺人鬼っちゅうのは?」


「さあ、半年前を思い出してください。胸に手を当てて」


 これには


「おまえ阿呆やろ? 縛られてるのにできへんわ!」


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