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二十六

「やっぱ、その話かいな」


「そりゃ町中、瓦版の号外で溢れかえってますからねえ」


「そやな。ホンマ、無責任に煽り立ててからに」

 破近、お猪口を一気に空け


「何百万分の一やで、次の犠牲者になる確率なんてな!」



「暖まったわ」

 結局、徳利三本を空にした破近。おでんは三種の具の繰り返しだ。


「ほな、ここに置いとくで」


 屋台を出て家路についた破近、しばらくしてその両目に飛び込んできたのは


「ど、どないしたん? こんなとこで?」


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