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三十三

「てめえら、揃いも揃って組の名を辱めやがって!」


「あ、朝ちゃん!」


 時すでに遅し。親分、四人ともボコボコにどつき始めている。

 破近、そんな茶番を止めようともせず


「なあ、お信ちゃん? たまたまにしては、念入りすぎるような気もするんやけんど?」


「いえ、お役人様。先週、この男自ら予約の為ここへやってきまして」


「ああ、そっか」


「で、会津屋の政吉だと名乗りましたので」


「姉上の敵やと?」


 これに何度も頷くお信である。


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