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十六
「そっか。ほな、全部調べるしかないんや」
そう言いながら銀の棒を取り出した破近、仏さんの前にある食べかけの皿やら小鉢やらを見やり
「すねっかじりのくせして、よくもここまでぎょうさん注文したもんや!」
ここで親分、その様子を不思議そうに見ている若者らに向って
「ボケッと見ずに、下手人になりたくなかったら何か思い出さんかい!」
やがて一人の男が、生唾を飲み込んで
「あ、あのう」
これに親分
「名は!」
「た、多平です」
「そっか。ほな、全部調べるしかないんや」
そう言いながら銀の棒を取り出した破近、仏さんの前にある食べかけの皿やら小鉢やらを見やり
「すねっかじりのくせして、よくもここまでぎょうさん注文したもんや!」
ここで親分、その様子を不思議そうに見ている若者らに向って
「ボケッと見ずに、下手人になりたくなかったら何か思い出さんかい!」
やがて一人の男が、生唾を飲み込んで
「あ、あのう」
これに親分
「名は!」
「た、多平です」
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