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 この時


「プチッ!」


 これが聞こえた破近


「ん? 朝ちゃん。今、何か音がせえへんかった?」


「へい、確かに。何の音でしょう?」


 すぐに二人とも、座布団の下やら掘りごたつの中やらを調べ始めたのだが


「何もあらへんな」


 だが、そんな事などお構いなしの姐さん


「他人様の事よりも、あんたも言うほど若くないんだから。その甘ったるい言葉遣いなんて、もう似合わないよ」


「ピキッ!」


「ま、また?」

 思わず上を見上げた破近


「鼠やろか?」


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