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四十三 完

「だってえ、背に腹は変えられなかったんでえ」


「何のこっちゃ?」


「あ、でも二十衛門さんも一緒に燃やしちゃってえ、牢屋の中にぶち込みましたあ!」


 これには、大いに喜ぶご主人様


「そりゃでかしたわ! あの阿呆、ざまあみやがれやわ!」


「お役に立てて嬉しいですう!」


「ほな、蕾」

 縄を解かれ立ち上がった破近、目の前の親子に目をやり


「わいらは、先に戻るとしょっか?」

 そして


「一年を締めくくるに相応しい、ええ話やったわ!」


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