二百字掌編シリーズ 『青き目をした与力』

四十

「そうでつか」

　そう言って少年、姐さんに

「これを調べる必要がありまつ」

「それって大事なことなのかい？」

「三人の摩訶不思議な行動を解き明かすには、あらゆる謎を調べるしかないと」

「なるほど。じゃあ、三つめは？」

「言いづらいんでつが」

　これにお君さん

「気にしなくてもいいから」

「じゃあ……この和井田家の人たちは、仲が良かったのかなあって」

「なあんだ、そんなことか。仲は良かったですよ、もちろん私ら夫婦も含めて」