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七十五

「なるほど。だからこそ、死んだ場所を変えるのか」


「そういうこと。ましてあそこなら、発見した素振りしても不自然じゃないよね?」


「そうですね……とは言え、はたして南町の尋問に耐えきれるかどうか」


「耐えきらないと、待ってるのは晒し首だよ! 何しろあんたさ、主人の女房とねんごろろになってるんだからね!」




「ふうー」

 再び茶を飲み干した吟味方


「ホンマ、久し振りにようしゃべったわ」


「それにて終いですか?」


「そや、菊やん」



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