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六十三
一方の鈍間な御仁、畳に視線を落としたまま固まっておられる。
「どないしましたん、名役者はん?」
「あ、あなた。な、何で一言もなかったの?」
畳には、垂直に小刀が突き刺さっている。
「ほ、本物じゃない!」
破近、しれっと
「そうでっせ。そっちの方が真に迫りますやろ?」
「やろって。怪我でもしたら、どうするつもりだったの!」
「坊主はんのことやから、きっと叩き落とすって信じてましたさかい」
「あ、あら、そうだったんだ」
一方の鈍間な御仁、畳に視線を落としたまま固まっておられる。
「どないしましたん、名役者はん?」
「あ、あなた。な、何で一言もなかったの?」
畳には、垂直に小刀が突き刺さっている。
「ほ、本物じゃない!」
破近、しれっと
「そうでっせ。そっちの方が真に迫りますやろ?」
「やろって。怪我でもしたら、どうするつもりだったの!」
「坊主はんのことやから、きっと叩き落とすって信じてましたさかい」
「あ、あら、そうだったんだ」
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