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七十
「うんにゃ、ちっとも」
これに破近、満面笑顔で
「ほんなら、一度捨てた武士……も一度拾っても、ええっちゅうことですわな?」
長き沈黙が続いたあと
「この柳、長らく生きて参りましたが……貴殿のような御方には、初めて出逢いましたぞ」
「こらまた照れることを」
しかし、相手の口より出てきた言葉は
「拾った小判がたとえくすんでようと、その価値は変わりませぬ。ですが一度くすんだ武士、もはや本来の価値の半分にも満たないと」
「うんにゃ、ちっとも」
これに破近、満面笑顔で
「ほんなら、一度捨てた武士……も一度拾っても、ええっちゅうことですわな?」
長き沈黙が続いたあと
「この柳、長らく生きて参りましたが……貴殿のような御方には、初めて出逢いましたぞ」
「こらまた照れることを」
しかし、相手の口より出てきた言葉は
「拾った小判がたとえくすんでようと、その価値は変わりませぬ。ですが一度くすんだ武士、もはや本来の価値の半分にも満たないと」
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