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六十三
「でな……」
ここで破近、澄ましたまま
「おたくって、町人とちゃいますやろ?」
それを聞いた平次、目を白黒させているところ
「その言葉づかいやら抑揚やら……無理してはるんが、見え見えでっせ」
これには黙ってしまった相手だったが、やがて
「フフッ。その青き目、伊達ではないと」
「あ、これは持って生まれたものですわ」
「そうでしたか。しかし、何でもお見通しとは参りましたな」
ようやく、その兜を脱いだ――元、平次だった。
「でな……」
ここで破近、澄ましたまま
「おたくって、町人とちゃいますやろ?」
それを聞いた平次、目を白黒させているところ
「その言葉づかいやら抑揚やら……無理してはるんが、見え見えでっせ」
これには黙ってしまった相手だったが、やがて
「フフッ。その青き目、伊達ではないと」
「あ、これは持って生まれたものですわ」
「そうでしたか。しかし、何でもお見通しとは参りましたな」
ようやく、その兜を脱いだ――元、平次だった。
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