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五十六

 舌を引っこ抜かれる前に、その全てを白状した若者。


「その良太という野郎だが。信吉が亡くなった時、真っ先に患者らの元へと駆けていった奴だな?」


「そ、そうだよ」


 これに、いつの間にやら主導権を握ってる平次。何と、旦那に向かって目配せまでしている。

 そして、これがまた旦那ときたら


「早速、その良太なる者をしょっぴいてきます!」


 瞬く間に、外へと飛び出した。


 そこに先生


「となると、その信吉を殺めたのはこの弥助とな?」



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